気になる住宅 / 一条工務店の躯体(構造)について

一条工務店展示場
以前に福井の住宅総合展示場に行ってきた記事を書きましたがその続きです。
というか、日にちが少し空いたので色々と細かいことを忘れてるかも。
書くなら記憶の鮮明な内に一気に書く必要がありますね!(反省)

とはいえ、一軒、一軒の展示場レビューはするつもり無いから関係ないか・・・(笑

結果から言えば、第一回目の展示場に行った時に気になったのは以下の3社の住宅です。

一条工務店
永和住宅
石友ホーム

ちなみに“他の建物は全く気にならない”というわけではないですが、“とりあえず3社を選ぶならば”と意識をしていたからです。

この気になった建物について、私なりの考えを記事にしようかなと思ったんですが・・・
全てを一気に書くとめちくちゃ長くなりそうなのでそれぞれ別々の記事に分割することにします。

 

ということで今回は一条工務店についてです。

 

一条工務店は名前が「工務店」となっていますが、今では事業を全国展開しているハウスメーカーに分類される住宅会社です。

この一条工務店の住宅の作り(構造)は大きく分けて“木造軸組工法”と“枠組壁工法(ツーバイフォー工法)”の2種類が存在しています。

そこで簡単にそれら工法の特徴について触れておきますね。

 

木造軸組工法

在来軸組工法とも表現されることがよくあります。
要するに柱・梁を用いて組み立てる昔ながらの日本在来の工法ですね。

一条工務店はこの一般的な木造軸組工法に加えて、壁に構造用合板を張り付ける“I-HEAD構法”モノコック構造になっています。

柱、梁で組み立てられる軸組工法は、筋交いや金物を用いても大きな力が加わると、その作りの関係上どうしても接合部に力が集中することになります。

そうなると変形や歪みが生じる可能性がどうしても高くなります。

その軸組工法の弱みをモノコック工法で補っているといったところでしょうか。
当然、通常の木造軸組工法より強度のある建物になると思います。

 

枠組壁工法

ツーバイフォー工法がその代名詞となるぐらい有名ですよね。
おそらくツーバイフォー(2×4)の名前ぐらいは聞いたことがあるんじゃないでしょうか?

在来軸組工法は柱・梁などで力を受ける(結果としてその力は接合部の点で受ける形になる)のに対して、枠組壁工法は壁や床を全体(面)で受けることになります。

住宅展示場によくそれぞれの比較模型や比較実験ができるコーナーなどが置いてあるところも多いのではないでしょうか。

棒で作った四角い模型と、壁で作った四角い模型、これを指で揺らしたりしてどちらが変形しないか確かめてください、的なものです。

その結果は想像すればわかると思いますが、当然、面(壁・床)で作った四角の方が頑丈です。
すなわち・・・枠組壁工法に有利な比較模型です!(笑

ま、でも現実的に建物の耐震強度は木造軸組工法より枠組壁工法の方が高いでしょうね。
(一般的な作りで同じ間取り、条件だった場合です)

だからこそ、木造軸組工法の住宅を扱う会社は色々な工夫をして強度を高くしようとしてるのでしょう。

で、このよく聞くツーバイフォー工法とはどんなものかということです。
語りだすとキリがないので簡単に。

建物の多く使用されている基本材が2(インチ)×4(インチ)材というところから2(ツー)×(バイ)4(フォー)工法と呼ばれるようになりました。2×4工法

ただ、正確には枠組壁工法は2×4工法とは全くイコールではありません。
2×4は材料の寸法を示す数字なわけですから。

一条工務店の枠組壁工法は2(ツー)×(バイ)6(シックス)での枠組壁工法になっていました。
当然、材料のサイズを示す数字が大きい方が強度も高くなります。
耐震強度は、2×4 ≦ 2×6 ということです。

 

さて、福井家の森展示場の一条工務店展示場は、それぞれ違う構造の展示場がありました。

それぞれの一条の展示場を見ても、構造(工法)上の問題で明らかに違いなどもありました。

というか、まずは“木造軸組工法”と“枠組壁工法”についてもう少し知っておいた方が良いことを書いた方がいいかな。

分かりやすく言えば、“軸組工法”と“ 枠組壁工法”とでは間取り設計の自由度が変わってくるんです。
これは何も一条工務店だからって話しではありません。

枠組壁工法には構造区画という概念があるんです。

それ故に、階層(2階建ての場合、1階と2階)でこの構造区画を基本的には一致させる必要があります。(例外もありますが)

これは壁。床で建物全体の強度を確保するのに必要なんです。

ん~、イメージでいえば、1階と2階と同じ位置に壁があるイメージですかね。

そして壁の位置だけではありません。その壁にある開口の位置などにも制限が出てきます。
2階の壁にかかる力をそのまま1階に伝える必要があるためです。

なので壁開口部分に建具が付くなら問題ないですが、違う階層で開口をオープンにする場合、その開口部分に天井から下がり壁が必要な場合も増えてきます。(そこで力を受けるため)

ある程度の解放感ある続き間を作りたくても、開口の横幅は確保できても場合によっては天井からの下がり壁が出来ることでフラット天井にはならず一体感が少し落ちるような形になります。

この制限をどのようにして気に入った間取りに反映させることが出来るかがポイントとなってきます。

あとは、将来リフォームなどを考える場合は気軽に開口などを作れない等の制限がかかってくるようになります。

この自由度に制限があるが故の作りが、一条工務店の軸組工法と枠組壁工法それぞれの展示場を見ててもわかりました。

っつうか、普通はそんな視点で展示場を見ないかもしれませんね・・・(汗

実際に一緒に行った嫁は全くそんなこと気づきもしなかったし、気にもしてなかったです。
それよりキッチンがどうのとかお風呂がどうのとか、明るい家だとかそんなことばっかり見てた(笑

 

色々と書きましたが、ここで一度簡単にまとめると・・・

耐震性では枠組壁工法の方が有利
設計の自由度、プランの立て易さ、柔軟性は木造軸組工法の方が有利

って感じでしょうか。

 

ちなみに、断熱性については一般的にはその作り上気密性が高くなる枠組壁工法(ツーバイフォー工法)の方が高いといわれています。

ただ、これについては施工精度や使用する断熱部材、その他サッシ開口の大きさ、材質等々により変わってくるので一概に工法だけではどちらが良いとは言えないので省きます!

 

ただ、この断熱性能を一条工務店のそれぞれ違った作りの2つの建物で比較すると、ツーバイ工法(2×6)の方が圧倒的に高い性能だと思いますね。

使ってる材料や厚みが全然違うので当然ですけどね。

一条工務店でのツーバイ工法(2×6)の建物は、i-smart(アイスマート)i-cube(アイキューブ)がそれに当たります。

うーん・・・今現在で一条工務店に決めたわけでないのに、書き出すと色々と書くこといっぱいあるなぁ(汗

ほんの一部について書いただけでコレじゃ・・・。

まぁいいや!

ゆっくり色々と書いて興味のある人に少しでも役立つ記事にしていきます! ^ ^

今回も最後までご覧いただきありがとうございました!

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