この家づくりブログでは時々“ハウスメーカー”と“工務店”って言葉を使っています。
その両者の違いって意外と知らない人多いんじゃないかなーなんて思ったので記事にします
違いがあるってことは当然、メリット、デメリットもあるわけで・・・。
どちらが自分の理想としている住宅に相応しいかって話しですね!
私自身、家づくりを検討している立場ながら、住宅を建築するという仕事に長年携わってきました。
そこでハウスメーカーと工務店について私自身の解釈で説明をしますね。
ただ最初にお伝えをしておくと世の中には色々なハウスメーカー、工務店が沢山存在している訳で・・・その全てが説明内容に当てはまるというわけではりあません。
ですので、一般論にはなってしまいますが一通り内容を把握した上で住宅会社と話しをする時に気になった点を確認していくという方法もいいかもしれませんね ^ ^
ハウスメーカーと工務店の違いについて
まずは両者の定義を知る必要があります。
ハウスメーカーの定義
住宅に興味がある人はハウスメーカーって言葉自体は知っている人が多いと思います。
そのハウスメーカーとは?って話しになると正確な答えってなかなか出てこないのではないでしょうか?
それもそのハズ・・・
ハウスメーカーという言葉自体に正式な定義は無いんです!
正式な定義こそないですが、一般的な解釈としては以下の条件が当てはまるものをハウスメーカーと呼ぶ場合が多いようです。
・自社(もしくはグループ会社)の生産設備を保有し、工業化(プレハブ化)している
・工法、基本仕様、建築資材等を規格化し行政にあらかじめ許可を取得し、その範囲内で設計、施工を行う住宅・建設会社
これらの条件に当てはまるのがハウスメーカーという認識で良いかと思います。
工務店の定義
工務店の定義とはコレです!
と言いたいところですが・・・これもまた明確な定義というのが難しく。。。
そもそも工務店と一言でいっても色々な形態が沢山ありすぎてコレが工務店と断言は難しい(汗
なので住宅を建てる時に一般的に解釈されている工務店について説明をしておきます。
あくまで個人的な見解ですが・・・。
施工だけ請負、設計は外注に出す工務店もあれば、この逆の設計、デザインを自社で行い施工を外注に出すという工務店もあります。
また、ハウスメーカーの下請けを行う工務店もあります。
ですが、家を建てる時に検討する工務店とは設計と施工の両方を依頼するところが対象になります。
また、ハウスメーカーのように広域で事業を展開はせず、どちらかというと地域密着型がほとんどです。ハウスメーカーのように大々的にテレビコマーシャルなどは行わず(それだけ費用がかけれないし事業範囲が狭いので必要性がない)口コミや地元での宣伝を主に商売をしています。
色々と書いたけどちょっと分かりにくいかなぁ。
イメージとして集約すると・・・
・自社生産設備で工業化した住宅を全国的に建てているのがハウスメーカー
・地域に密着をして色々な業者と連携を図り家を建てているのが工務店
こんなイメージだけでもいいかも知れません。
で、家を建てる時にはこのハウスメーカーと工務店はどちらが良いのか?って思う人って結構いると思います。
そんなことについては
「家を建てるならハウスメーカーと工務店どちらが良い?」
に書いているので興味あればご覧ください。
次にハウスメーカーと工務店それぞれにメリット、デメリットがあるのでそれについてです。
ハウスメーカーのメリットとデメリット
ハウスメーカーメリット
- 会社規模が大きいので社会的な信用があり安心感を得ることができる。
- カタログが豊富で地域拠点ごとに住宅展示場があるので実際の建物を見学することができる。
- 建築士やインテリアコーディネーターが在席している場合が多く、プレゼンテーションが早くて分かりやすい。
- 営業・設計・工事担当等が各専門分野で教育されていて安心できると同時に品質にもムラがない。
- 会社としてのマニュアルがしっかりとしているために品質が安定している。
- 会社の規模が大きいために関連提携会社との価格設定が一般の工務店より易く提供できる場合もある。
- 住宅ローン、税金、仮住まいや引っ越し等々、家づくりに関する幅広い事柄で力になってくれる。
- 建物完成後、生活を始めてから点検などアフターメンテナンスや長期保証制度などアフターサービスが充実している。
ハウスメーカーデメリット
- 注文住宅で自由設計の場合であっても、色々な規制が多く全てが要望通りにならない場合がある。
- 会社の規模が大きいので人件費のコスト、展示場を所有・維持するための費用、多額の広告宣伝費等々一般的な工務店に比べると価格が高めになる場合が多い。
- 標準仕様というのがあらかじめ設定されていて仕様変更をする度に追加費用が発生する可能性がある営業、設計、工事が各役割分担になっているために各担当とのコミュニケーションが取りにくい場合があったり、内容引継ぎが上手くいかないケースもある。
- ハウスメーカーの家を実際に建てるのは下請け専門業者や工務店が殆どで下請け業者の技術にムラがある場合がある。
工務店のメリットとデメリット
工務店メリット
- 地域に密着した事業形態のために悪い口コミ、評判が立った場合、仕事ができなくなるので良いモノを作ろうという意識が高い。またメンテナンスも大切にしてくれる場合が多い。
- 小規模な会社が多いために一人の担当者が最初から最後まで総合的窓口になりコミュニケーションが取りやすい。
- ハウスメーカーと比較すると制約が少ないので要望が叶うケースが多い。
- 標準仕様という概念があまり無いので契約後の金額の増減があまり無いケースが多い。また、見積書の内容は細かい内容で表示されているケースが多いので分かりやすい。
- 宣伝費等の販売促進費に高額費用をかけないためにハウスメーカーと比較すると同じような使用なら価格が安くなるケースが多い
工務店デメリット
- 大手ハウスメーカーと比較をしてしまうと会社規模が小さいためになんとなく頼りないと感じたり、心配になったりもする。
- 展示場を所有していない場合が多く、実際の施工した住宅を見れる機会が少ない。
- 完成物件で現場見学会などを行うことがあるが自分のスケジュールに合わすことができない。
- 資金計画、税金、仮住まいや引っ越し等々、間接的に家づくりに関する事柄のサポート、提案力が乏しいケースがある。
- 小さな工務店の場合、人員が少ないのでタイミングによってはプレゼンテーションや見積もりに時間がかかる場合がある。
- 最新設備の知識や提案力が乏しい場合がある。
- 施工品質が抱えている職人によってムラがあり高い品質を確保できない場合がある。
- アフターサービスの仕組みがキッチリと決められてない場合もあり、ハウスメーカーに比べると長期保証が受けれない場合もある。
- ハウスメーカーと比べると会社自体が無くなりやすい点も否定できない。
こんなところです。
ご覧の通りハウスメーカー・工務店どちらが完全に優れているというわけではありません。
ですが家を建てる時にはこれらのことを総合的に考えて自分にとってどちらが良いのかを考える必要はあると思います。
後になって知らなかったと後悔しないためにも頭の片隅にでも覚えておくといいですよー。
と、いうことで今回も家づくりブログを最後までご覧いただきありがとうございました^^
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